大分県の山香町にある津波戸山に先日登山してきました。標高529.4mの比較的低い山なのですが、新八十八ヶ所にもなっている修験道の山にふさわしく危険な箇所がたくさんありましたね。
今後、津波戸山を登山しようと考えている人に参考になればと思い記事にしたいと思います。
この津波戸山は、軽い気持ちで登山すると危険なので注意が必要です。
津波戸山 登山する上での注意点
実際に登った経験からなのですが、奇岩怪石で荒々しい岩尾根は不安定な箇所が多くあります。風が吹いている日であれば、ただでさえ不安定な場所なのでとても危険です。
また、ボルダリングのように岩を掴みながら登っていく箇所が何箇所もあるので濡れているととても危険ですね。なので、晴天の日に登山することを絶対おすすめします。
私は、一人で登ることに決めていたので用意周到に準備をすすめました。前日が快晴であり、当日も終日晴れな日を選んでいます。ネットで見る限り、結構険しいか感じがしたからです。
結果、想像どおりの険しさでしたね。足元が悪い日は、本当に登山しないほうがいいですよ。
また必須な道具は、軍手です。
なぜならば鎖でアップダウンする箇所が何箇所もありますし、岩を掴みながら岸壁をよし登らないといけないの箇所があるからです。
もし軍手を忘れてきたならば、津波戸山の登山は諦めたほうがよいです。
津波戸山へのアクセスと登山口
津波戸山へのアクセスは、車で行くのがベストです。写真のように、10号線に沿って車をすすめると津波戸山への看板があるのですぐわかると思いますよ。
看板を超えてすぐに踏切をわたります。
ほどなくして、旧山香温泉跡地を横切り、三叉路を右にまがると津波戸山駐車場に到着します。
登山口へは、山側にむかって民家がある方向へ歩いて登っていくとあります。
駐車場は、とっても広い
津波戸山の登山口駐車場は、とても広く20台くらい止められる広大なものです。
よくある登山口のように駐車スペースで悩むことはまずないと思います。駐車料金は、特に指定はありません。寸志扱いになっていて、お金を入れるポストがあります。
私の場合は、200円ほど寄付しました。
登山地図と登山ルート
書店で登山地図を購入すれば、しっかりわかります。ですが、登山口にあった地図で十分でしょう。当記事で詳細に解説しますね。
赤ルートは、危険箇所となっていますが、上りの行程は、ほぼ全面危険箇所です笑
下の看板の3~39までが岩尾根コースとなっていて、まあ大変危険極まりないコースとなっています。岩尾根の順路コースをたどらずに、渓谷を山頂に向かって登ればなんてことのないのですが・・・。
ちなみに順路コースどおりすすめば大変考えられたコースであることがわかります。
前半は、修験者のように岩尾根をたどるコース。後半は、ゆるやかに岩尾根を下るコースというふうにまるで人生を語るかのようなコースに深い感動を覚えます。前半は、50代までの人生コース。後半は定年後のコースといった趣でしょうか・・・。
それでは、順を追って説明します。
民家の横を通って山の方向へ歩いていきます。
石碑を抜けて道なりに
程なくして、登山口に到着。これからスタートです。
海蔵寺跡に到着。登山口から6-7分で到着します。
1番目の霊場です。
(クリックで拡大)
これから山側に向かって歩き始めると、溜池などがあります。溜池を超えて、超重要な分岐点があるので注意です。
ここで左に道なりに行くのが正解。右手の鎖場に行くのが逆路になります。
3番方向へ左手へ行きます。
鎖場をよじ登って・・
3番地蔵
めちゃ見晴らしがいいところにでますが・・・だんだんと険しくなってきます。
そして最大の難所に突入!!
中央の細い石橋(左京の橋)がわかるでしょうか・・・。その先にお地蔵さんがありますよね。アソコにいけるのかどうか・・・。
一人で登ったので、もう自己判断の世界です。写真では、怖さが全く伝わらないのですが、断崖絶壁を下った先が左京の橋。
もう引き返そうかどうかめちゃくちゃ悩みましたね。結局リュックをその場において、裸一貫でなんとか渡りきりました。かなり危険なので無理して渡る必要はないと思います。
写真では、左手下にいくことであの橋があります。
自分の場合は、地を這うようにしてなんとか石橋まで降りてえい!!と渡りきりましたが、足が震えてたまりませんでした。(他誰もいないし・・・(泣)
この場所が怖い理由の一つに足場が、頑丈な地盤ではなく頼りない土砂が足場だったりすることです。また掴まる頑丈な木々はありません。
この場所以降、鎖があってもおかしくない場所をボルダリングのようによじ登っていく岩背中が続きます。
さっきまであのちょこんと突き出ている場所にいたのが不思議なくらいです。でもまだまだこんなもんじゃありません;;
名所 針の耳。狭い岩路を通っていきます。
この31番は生涯忘れることないと思います。なぜならば、この奥に順路があると思い、岸壁をよじ登ったからです。もちろん断崖絶壁。もう死ぬかと思いましたよ・・・。
まじで要注意。この奥に行ってはイケマセン。
断崖絶壁を登ってなにかあるかと思いきやなにもない、あの目の前がまっくらになった瞬間もうトラウマでしたね・・・。降りるにも降りられない・・・。でもどうにかして降りないといけない・・・。もう泣きたくなりました。
ここを抜けると、V字谷の沢にたどり着き、ゴロ岩をてくてくと歩いていきます。両岸は、ものすごい大きい岩だらけで、地震がおきないことを心から祈りました。もし地震があったら、落石で死んでしまうことでしょう・・・。本当にとんでもない山です。
水月寺奥の院に到着。やっときた・・・・山頂までもうすこしです。
そのまま沢を登っていくと山頂付近にでます。
右手に鶴見岳、由布岳が遠くにみえます。
津波戸山 山頂の三角点に到達。周りは木々でなんにも見えません。
尾根伝いで展望所まで移動します。これまでの悪路が信じられないくらい、尾根伝いはきれいな道になっています。
展望所で初めて人に出会いました。なんだかほっとしちゃいました。
眼下に宇佐平野を望む
展望所で昼食をしたあと、下山開始しました。
下りなのでやはり楽ですね。なにより、行きの道を戻るというより別ルートになっているのでうんざり感がないのは、さすがです。先人達に感謝。
飛馬の蹄痕
夫婦岩
夫婦岩を抜けた先に弘法大師像があります。
夫婦杉。
夫婦杉をすぎると再び、岩尾根にでます。行きと似たような風景なので誰しもデジャヴ感覚になること間違いなしです。でも霊場の数字が違うので、ラストに向かっていることに気付かされるんですよね~
岩場が続きますが、最初に比べれば大したことありません。
ラスト八十八ヶ所の霊場です。
この場所から降りていくと最初の分岐点(赤文字で注意)と書いた場所にたどり着きます。あとは、道なりにいくと登山口にでました。
8時53分に登山口をスタートして、12時48分に再び戻ってくるまで4時間半近くかかりました。やはり、朝早く出発すると余裕がありますね。
今回の登山は、ギリギリの判断をする機会があり精神力がアップしたことは間違い無しです。もちろん、複数名でいくことが安全であることはいうまでもありません。
当記事が津波戸山の登山の参考になれば幸いです。
定例登山会
毎年5月第2日曜日、11月23日:9:00集合
不安な方は、定例登山会を利用してみてはいかがしょうか?